家づくりを考え始めたばかりのあなたは今、理想のマイホームへの大きな期待とともに、こんな漠然とした不安でいっぱいかもしれません。一生に一度の大きな買い物だからこそ、失敗は許されないというプレッシャーを感じてしまいますよね。
こんにちは!この記事では、ごく普通の30代夫婦(なつこさん一家)が、土地も知識もゼロの状態から注文住宅を建てた、15ヶ月間(1年3ヶ月)のリアルな奮闘記をお届けします。
この体験談は、キラキラした成功談だけではありません。私たちが実際に経験した「こうすれば良かった…」という後悔ポイントや、予算が狂った想定外のトラブル、そしてもちろん「これは本当にやってよかった!」という満足ポイントまで、すべてを包み隠さずお話しします。
この記事を最後まで読めば、家づくりの大変な流れが手に取るように分かるだけでなく、あなたが後悔しないための具体的なヒントがきっと見つかるはずです。私たちの七転八倒の記録が、あなたの家づくりを成功に導く羅針盤となれば幸いです。
【我が家の家づくり】スペックとタイムラインの全貌
まずは、私たちの家づくりの全体像を共有します。このスペックとタイムラインを念頭に置いて読み進めていただくと、より具体的にイメージが湧くかと思います。
- 家族構成: 夫(32歳 会社員)、妻 なつこ(30歳 パート)、長女(3歳)
- 土地: なしからスタート
- 建物: 木造2階建て 3LDK(約32坪)
- 依頼先: 地元の工務店
- 総費用: 約4,200万円
- 土地代:約1,500万円
- 建物本体工事費:約2,300万円
- 諸費用(登記、ローン手数料、地盤改良など):約400万円
- 総期間: 15ヶ月(1年3ヶ月)
フェーズ | 期間 | 主な内容 |
---|---|---|
STEP1:検討開始〜土地探し | 約3ヶ月 | 情報収集、予算決め、住宅展示場巡り、土地探し |
STEP2:業者選び | 約3ヶ月 | ハウスメーカー・工務店の比較検討、相見積もり、契約 |
STEP3:設計・仕様打ち合わせ | 約4ヶ月 | 間取り、内外装、設備、電気配線などの詳細決定 |
STEP4:着工〜引き渡し | 約5ヶ月 | 地鎮祭、基礎工事、上棟、内外装工事、施主検査、引き渡し |
ステップ1:検討開始〜土地探し(3ヶ月)- すべては情報収集と足で稼ぐことから
漠然と「家が欲しい」と思い立ってから、具体的な土地を見つけるまで。理想と現実の間で揺れ動き、情報量の多さに溺れそうになった最初の3ヶ月間です。
きっかけは「賃貸あるある」。子育て環境を変えたい一心で
この「騒音問題」は、多くのファミリーがマイホームを意識するきっかけではないでしょうか。私たちも、周りに気兼ねなく暮らせる一戸建てへの憧れが、日に日に強くなっていきました。
まずは住宅展示場へ!豪華さに舞い上がるも現実に引き戻される
情報収集の王道といえば、やはり住宅展示場。最新の設備やおしゃれな内装に「こんな家に住みたい!」と夢は膨らむばかり。しかし、同時に営業担当者からの積極的なアプローチや、現実離れしたモデルハウスの価格に少し圧倒されてしまいました。
ここで学んだのは、「モデルハウスは最高級オプションの塊」だということ。標準仕様で建てた場合どうなるのか、冷静に見極める目を持つことが重要だと感じました。
いきなりぶつかった壁!土地探しのリアルな苦労
家づくりのプロセスで、精神的に最も辛かったのがこの土地探しでした。希望エリア、予算、広さ、周辺環境…すべての条件を満たす土地は、本当に出てきません。
- ネットで見つけても、問い合わせると「さっき申し込みが入りました」
- 良い土地だと思ったら、車が入れないような狭い道だった
- 日当たりは最高だけど、隣がゴミ屋敷だった
- やっと見つけたと思ったら、高低差があって造成に数百万円かかると言われた
不動産情報サイトに毎日張り付き、週末は夫婦で土地を見に行く日々。希望の土地が見つからない焦りと不安で、一時期は家づくりを諦めかけたくらいです。
最終的に、3ヶ月かかってようやく希望の土地に出会えました。土地探しは縁とタイミング。ここで焦って妥協しなかったことが、家づくり全体で最大のファインプレーだったと今でも思っています。
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ステップ2:ハウスメーカー・工務店選び(3ヶ月)- 3社比較で心身ともに疲弊したパートナー探し
土地の目処が立ったところで、次は家を建ててくれるパートナー選び。これがまた、土地探しと同じくらい悩ましく、エネルギーを使うプロセスでした。
3社の相見積もりで分かった「価格」と「提案力」の本質
私たちは、以下の3社に絞って具体的なプランと見積もりを依頼しました。
- A社(大手ハウスメーカー): 知名度と安心感は抜群。提案もおしゃれで洗練されているが、価格は最も高い。営業担当は少しマニュアル的な印象。
- B社(ローコスト系ハウスメーカー): 価格が圧倒的に魅力的。しかし、間取りの自由度が低く、標準仕様が少しチープに感じられた。
- C社(地元の工務店): 社長自らが設計を担当。派手さはないが、私たちの話をじっくり聞き、生活に寄り添った提案をしてくれた。価格はA社とB社の中間。
3社と何度も打ち合わせを重ね、それぞれのメリット・デメリットを比較検討。正直、夫婦で意見が割れることもあり、心身ともにヘトヘトになりました。
【本音】最終的にC工務店に決めた理由と、気まずいお断りの作法
最終的に私たちが選んだのは、C社の地元工務店でした。決め手は、価格や性能だけではありません。
最大の理由は「この人たちとなら、一緒に良い家がつくれる」と心から思えたから。
私たちの拙い要望を丁寧にヒアリングし、「こういう暮らしがしたいんですね」と本質を汲み取ってプランに落とし込んでくれる姿勢に、信頼感を覚えました。大手のような安心感はありませんでしたが、血の通った家づくりができる予感がしたのです。
ちなみに、お断りした2社には、正直に「今回はご縁がありませんでしたが、親身にご提案いただき感謝しています」と電話で伝えました。気まずい時間でしたが、誠意をもって対応することが大切だと感じました。
後悔ポイント①:契約前に「標準仕様」の確認が甘かった…
これは家づくりを始めたばかりの人に、声を大にして伝えたい後悔ポイントです。契約時、「標準仕様で十分立派な家が建ちますよ」という言葉を鵜呑みにしてしまいました。
しかし、打ち合わせが進むにつれて「え、このドアもオプションなの?」「この壁紙は追加料金?」といったことが次々と発覚。結局、なんだかんだで当初の見積もりから150万円ほど追加費用が発生してしまいました。
契約前に、「標準仕様で使われる建材の具体的なメーカー名や品番リスト」をもらっておくべきでした。そうすれば、後々の「こんなはずじゃなかった」を防げたはずです。
ステップ3:地獄の打ち合わせ編(4ヶ月)- 決めること多すぎ!夫婦喧嘩も勃発
契約を終え、いよいよ家づくりの花形である詳細設計の打ち合わせがスタート。しかし、これが想像を絶する「決断の連続」でした。
全10回以上!打ち合わせで決めたことリスト(一部抜粋)
毎週のように続く打ち合わせで、決めることはまさに無限。本当に気が遠くなる作業でした。
カテゴリ | 決めることの例 |
---|---|
構造・間取り | 部屋の配置、収納の場所と広さ、ドアの種類と位置、窓の種類・大きさ・位置 |
外観 | 外壁材の種類と色、屋根材の種類と色、玄関ドアのデザイン、サッシの色 |
内装 | 床材(フローリング、クッションフロア)、壁紙、天井の素材、建具の色 |
住宅設備 | キッチン(メーカー、高さ、色)、お風呂(メーカー、機能)、トイレ、洗面台 |
電気・配線 | コンセントの位置と数、照明器具の種類と配置、スイッチの位置、テレビ・LAN配線 |
外構 | 駐車場、門柱、フェンス、庭、植栽、アプローチ、物置 |
後悔ポイント②:間取りとコンセント位置は死ぬほど考え抜け!
住み始めてから気づく後悔の多くは、この間取りと配線に集中します。我が家の「あちゃー…」なポイントは以下の通りです。
- リビング収納が足りない: 急な来客時に物を隠す場所がなく、いつもリビングが散らかりがち。
- 寝室のコンセント位置が悪い: ベッドの配置を変えたら、コンセントがベッドの裏に隠れてしまった。
- 掃除機のコンセントが不便: 廊下の真ん中にコンセントがなく、コードレス掃除機でなければ毎回差し替えが必要。
「これくらいでいいか」と安易に決めず、実際の生活を何度も脳内でシミュレーションすることが本当に重要です。家具の配置や家電を使うシーンを具体的に想像して、必要な場所にコンセントを配置しましょう。
後悔ポイント③:減額調整の罠!安易に削ってはいけないもの
打ち合わせを進めると、だいたい予算オーバーになります。そこで始まるのが「減額調整」。しかし、ここで何を削るかの判断が、将来の満足度を大きく左右します。
私たちが削って後悔したのは「窓のグレード」です。少しでも安くしようと、リビング以外の窓をペアガラス(2層)にしたのですが、冬場の結露がひどく、断熱性の高いトリプルガラス(3層)にしておけば…と毎日のように思っています。
逆に、削らなくて正解だったのは「断熱性能(断熱材)」と「食洗機」です。これらは初期投資はかかりますが、日々の光熱費や家事の時短に繋がり、生活の質を格段に上げてくれました。
想定外のトラブル①:地盤調査で判明!110万円の追加費用が発生…
契約も終わり、いよいよ着工…というタイミングで、最大のトラブルが発生しました。それは地盤調査の結果、「地盤改良が必要」と判断されたことです。
現在の家づくりでは、建物の安全性を保証するため、法律に基づいて事実上すべての住宅で地盤調査が必須となっています。その結果次第で、私たちのように予期せぬ改良工事費用が発生する可能性があることは、計画段階で必ず念頭に置いておくべきです。
不動産屋さんからは「この辺りは地盤が強いから大丈夫でしょう」と言われていたため、完全に油断していました。提示された改良工事の見積もりは、なんと110万円。資金計画に全く織り込んでいなかった高額な追加費用に、頭が真っ白になりました。幸い、住宅ローンに少し余裕を持たせていたため何とかなりましたが、この経験から「家づくりに『絶対』はない」と痛感しました。
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ステップ4:着工〜感動の引き渡し(5ヶ月)- 我が家が形になる日々
数々の困難を乗り越え、ついに着工。図面上の家が、目の前で立体になっていくプロセスは、何物にも代えがたい感動がありました。
地鎮祭、上棟…どんどん形になる我が家に感動!
基礎工事が終わり、家の骨組みが一気に組み上がる「上棟」の日は、家づくりの中でも特に感動的な一日でした。クレーンで柱が吊り上げられ、大工さんたちの手でみるみるうちに家の形になっていく様子は、一生忘れられません。
この頃から、仕事帰りに現場に寄って、少しずつ出来上がっていく我が家を眺めるのが日課になりました。
施主としてやったこと。現場への差し入れは必要?
私たちは、週に1〜2回は現場に顔を出すようにしていました。目的は進捗確認もありますが、一番は職人さんたちへの感謝を伝えるためです。
よく「差し入れは必要?」と議論になりますが、私たちは「義務ではないけど、気持ちよく仕事してもらうためのコミュニケーションツール」と捉え、無理のない範囲で行いました。
- 夏場は冷たいスポーツドリンクやお茶のペットボトル
- 冬場は温かい缶コーヒー
- 休憩時間に食べられる個包装のお菓子
高価なものである必要はありません。職人さんたちも「いつもありがとうね」と声をかけてくれ、現場の雰囲気も良くなったように感じます。
完成間近で発覚!施主検査で指摘した7つの修正点
家が完成し、引き渡し前に行うのが「施主検査」。ここで傷や不具合がないか、施主自らの目で最終チェックします。
私たちは、マスキングテープとチェックリストを手に、1時間以上かけて家中をくまなく確認しました。結果、以下のような点を指摘し、引き渡しまでに修正してもらいました。
- リビングの壁紙に2cmほどの破れ
- フローリングの数カ所に小さな凹み傷
- ドアの建て付けが悪く、キーキーと音がする
- 窓のサッシにコーキングのはみ出し
- 収納棚のネジが1本締まっていない
「これくらい言わなくても…」と遠慮してはいけません。何千万円も払うのですから、気になる点はすべて指摘する権利があります。ここで妥協せず、しっかり伝えることが大切です。
【Q&A】注文住宅 完成までのよくある質問
家づくりを体験した「先輩」として、よく聞かれる質問にお答えします。
Q. 注文住宅で後悔するランキングは?
A. 私たちの体験や友人から聞いた話では、圧倒的に多いのが1位:間取り(収納・生活動線)、2位:コンセントの位置と数、3位:窓(大きさ・位置・断熱性)です。これらは「住んでみないと分からない」部分だからこそ、設計段階で今の暮らしを細かく分析し、将来の変化まで想像してとことんシミュレーションすることが後悔を防ぐ鍵になります。
Q. 注文住宅はだいたいどれくらいで完成するの?
A. 一口に期間と言っても様々ですが、国土交通省の調査(令和4年度)によると、着工から完成までの工事期間は平均で約6ヶ月です。これに設計や仕様決めの打ち合わせ期間(3〜6ヶ月)が加わるため、すでに土地がある場合でも8ヶ月〜1年ほどかかるのが一般的です。私たちのように土地探しから始めると、さらに数ヶ月〜1年以上かかることも珍しくありません。
Q. 年収700万円だと、いくらくらいの家が建てられますか?
A. 金融機関や個人の状況によりますが、借入額の目安として「年収倍率」という考え方があります。例えば、住宅金融支援機構の調査(2022年度)では、注文住宅を建てた人の平均年収倍率は全国で6.9倍でした。仮に年収700万円なら約4,830万円となりますが、これはあくまで平均値です。大切なのは「いくら借りられるか」ではなく「毎月無理なく返済できるか」です。将来の教育費や老後資金も見据え、ファイナンシャルプランナーなどに相談して、堅実な資金計画を立てることを強くお勧めします。
Q. ぶっちゃけ、建売住宅とどっちがいいの?
A. これはライフスタイルや価値観によります。「すぐに住みたい」「実物を見て決めたい」「コストを抑えたい」なら建売住宅が向いています。一方、「間取りやデザインにこだわりたい」「性能を追求したい」「家づくりのプロセス自体を楽しみたい」という方には注文住宅がおすすめです。私たちの場合は、子育てしやすい間取りをどうしても実現したかったので、注文住宅を選んで正解でした。
Q. ハウスメーカー選びで一番大事なことは?
A. 会社の規模や価格、デザインももちろん重要ですが、私たちが一番大事だと感じたのは「担当者との相性」です。家づくりは、長い期間その担当者と二人三脚で進める一大プロジェクト。こちらの意図を正確に汲み取り、専門家として的確な提案をしてくれるか。そして何より、信頼して本音で話せる相手かどうか。複数の会社と話してみて、フィーリングが合う担当者を見つけることが成功の秘訣です。
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まとめ:15ヶ月の家づくりを終えて。これから建てるあなたへ
土地探しから始まった15ヶ月。振り返れば、決断の連続で悩み、夫婦でぶつかり、想定外の出費に頭を抱えた、本当に大変な日々でした。
しかし、たくさんの壁を乗り越えて完成したこの家で、娘が楽しそうに走り回る姿を見るたびに、「本当に家を建てて良かった」と心から思います。傷ひとつないピカピカの家も良いですが、家族みんなで悩んで、考えて、時には喧嘩までして作り上げたこの家は、傷や後悔も含めて、何にも代えがたい「我が家」です。
最後に、私たちの体験から得た教訓を、これから家を建てるあなたへ贈ります。
- 完璧な家はないと知る。 100点満点の家を目指すと必ず疲弊します。70点の家でも、家族の笑顔があればそれは120点の最高の住まいです。
- たくさん喧嘩して、たくさん話す。 家づくりは、夫婦の価値観が真正面からぶつかる大イベント。これを機に本音でとことん話し合うことで、より強いパートナーになれます。
- プロセスそのものを楽しむ! 大変なことも多いですが、人生でそう何度も経験できることではありません。悩んだ時間も、壁紙一枚を選ぶ楽しさも、すべてが後になれば最高の思い出になります。
私たちのリアルな体験談はいかがでしたか?「大変そう…」と感じたかもしれませんが、それ以上に、注文住宅には自分たちの理想を形にする大きな喜びがあります。
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アパートの2階に住んでいたんですが、下の方から『お子さんの足音が…』とやんわり言われてしまって。まだ3歳の子どもに毎日『静かに歩いて!』と怒るのに疲れてしまったんです。もっとのびのび子育てできる家が欲しい!と思ったのが最初のきっかけでした。